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ニュースなことば シックハウス症候群

昨年発売を開始した不燃材料アドマックス®V-1500SHやサンドリーム®SHのカタログには、シックハウス対策タイプという記載があります。このシックハウス対策とはどんなものなのかを説明するためには、シックハウス症候群という症状がどんなものなのか、そして、どのような規制が行われているのかを理解していただく必要があります。そこで、今回はシックハウス症候群について簡単に説明します。

厚生労働省のホームページをのぞきますと、シックハウス症候群は次のように記載されています。

「住宅の高密度化や化学物質を放散する建材・内装材の使用などにより、新築・改築後の住宅やビルにおいて、化学物質による室内空気汚染などにより、居住者のさまざまな体調不良が生じている状態が、数多く報告されている。これらは症状が多様で、症状発生の仕組みをはじめ、未解明な部分が多く、またさまざまな複合要因が考えられるため、シックハウス症候群と呼ばれる。」

また、三省堂の「デイリー新用語辞典」には、

シックハウスしょうこうぐん【シックハウス症候群】
〔sick-housesyndrome〕
建材・塗料・家具などから発生するホルムアルデヒドなどのVOC(揮発性有機化学物質)による室内空気汚染によって引き起こされる病気や症状。近年、住宅の高気密化が進む一方、十分な換気が行われないことにより、顕在化してきた。
2002年(平成14)建築基準法等が改正され,同症候群の原因物質とされるホルムアルデヒドとクロルピリホスの居室の建築材料や床下での使用が制限・禁止された

─三省堂提供「デイリー新語辞典」より─

とあります。厚生労働省の定義には、記載されていませんが、新用語辞典に書かれているように、住宅の高気密化により、それまで滞留することが少なかった化学物質が逃げ場を失い、室内に留まることが原因でおこる症状とされています。このシックハウス症候群という言葉は和製英語で、アメリカで問題となったシックハウスビルディング症候群をもじってつけられた名前です。

同じ様な症状で、化学物質過敏症という病名があります。これは、

「ごく微量のさまざまな化学物質によって引き起こされる頭痛・吐き気・自律神経の異常などの症状。」
(三省堂提供「デイリー新語辞典」)

です。厚生労働省では、長年化学物質にさらされる環境に置かれている場合に、少量の化学物質で上記症状が出るものとしていて、普通に生活している人にもおこるシックハウス症候群とは区別しているようです。ただし、メカニズムが両者ともわかっていないこと、化学物質が原因だとされていること、また症状も似通っていることから両者はあまり区別されていません。

シックハウス症候群に対する国の規制はどうなっているのでしょうか。現在、シックハウス症候群に関して、厚生労働省、国土交通省、文部科学省がそれぞれ規制を設けています。厚生労働省は、健康の観点から、国土交通省は建築基準法で、また文部科学省は、学校の建物環境の観点から規制をかけています。各規制内容は、資料1〜3を参照してください。このうち、厚生労働省と文部科学省は、室内環境濃度を規制の対象としています。従って、使用される建材や家具などに含まれる濃度では規定されていません。国土交通省の建築基準法での規制は、クロルピリホスとホルムアルデヒドの2物質で、クロルピリホスは使用禁止、ホルムアルデヒドは使用する建材の面積制限となっています。また、どの規制も換気を十分に行うことを義務づけています。

室内環境濃度の場合、室内には色々な建材や家具などが使用されていて、特定のものから化学物質が発散しているのを特定するのはかなり難しい作業です。従って、文部科学省などは、入札前にこれらの環境基準を満たしていることを納入業者に義務づけています。  当社のシックハウス対策は、これらのことを踏まえて上記規制で特定されている化学物質を含んでいないことを意味しています。

表1 今回新たに指針値を策定した物質
揮発性有機化合物* 毒性指標** 室内濃度指針値*** 設定日
アセトアルデヒド(1)(2) ラットの経気道暴露における鼻腔嗅覚上皮への影響1),2) 48μg/m3(0.03ppm) 2002.1.22
フェノブカルブ(3)(5) ラットの経口暴露におけるコリンエステラーゼ活性などへの影響3) 33μg/m3(3.8ppb) 2002.1.22

表2 これまでに指針値等を策定した物質(本検討会中間報告書その1〜その3より再掲)
揮発性有機化合物* 毒性指標** 室内濃度指針値*** 設定日
ホルムアルデヒド ヒト吸入暴露における鼻咽頭粘膜への刺激4),5) 100μg/m3(0.08ppm) 1997.6.13
トルエン(1)(2) ヒト吸入暴露における神経行動機能及び生殖発生への影響6)-9) 260μg/m3(0.07ppm) 2000.6.26
キシレン(1)(2) 妊娠ラット吸入暴露における出生児の中枢神経系発達への影響10),11) 870μg/m3(0.20ppm) 2000.6.26
パラジクロロベンゼン(1)(2) ビーグル犬経口暴露における肝臓及び腎臓等への影響12) 240μg/m3(0.04ppm) 2000.6.26
エチルベンゼン(1)(2)(3) マウス及びラット吸入暴露における肝臓及び腎臓への影響13),14) 3800μg/m3(0.88ppm) 2000.12.15
スチレン(1)(2) ラット吸入暴露における脳や肝臓への影響15),16) 220μg/m3(0.05ppm) 2000.12.15
クロルピリホス(4)(5) 母ラット経口暴露における新生児の神経発達への影響及び新生児脳への形態学的影響17) 1μg/m3(0. 07ppb)但し小児の場合は0.1μg/m3(0.007ppb) 2000.12.15
フタル酸ジ-n-ブチル(1)(3)(5) 母ラット経口暴露における新生児の生殖器の構造異常等の影響18) 220μg/m3(0.02ppm) 2000.12.15
テトラデカン(2)(6) C8-C16混合物のラット経口暴露における肝臓への影響19) 330μg/m3(0.04ppm) 2001.7.5
フタル酸ジ-2-エチルヘキシル (3)(5) ラット経口暴露における精巣への病理組織学的影響20),21) 120μg/m3(7.6ppb)注1 2001.7.5
ダイアジノン(4)(5) ラット吸入暴露における血漿及び赤血球コリンエステラーゼ活性への影響22) 0.29μg/m3(0.02ppb) 2001.7.5
総揮発性有機化合物量(TVOC) (1)(3) 国内の室内VOC実態調査の結果から、合理的に達成可能な限り低い範囲で決定23),24) 暫定目標値400μg/m3 2000.12.15

注1:フタル酸ジ-2-エチルヘキシルの蒸気圧についてはは1.3×10-5Pa(25℃)〜8.6×10-4Pa(20℃)など多数の文献値があり、これらの換算濃度はそれぞれ0.12〜8.5ppb相当である。

表3 継続して検討が必要な物質
揮発性有機化合物* 毒性指標** 室内濃度指針値案***
ノナナール(2)(6) C8-C12混合物のラット経口暴露における毒性学的影響25) 41μg/m3(7.0ppb)
(情報量が乏しいことから暫定値。パブリックコメント募集時の案)
C8-C16脂肪族飽和炭化水素 検討継続
C8-C12脂肪族飽和アルデヒド 検討継続

*番号は各物質の選定理由を示す:
(1)海外で指針が提示されているもの
(2)実態調査の結果、室内濃度が高く、その理由が室内の発生源によると考えられるもの
(3)パブリックコメントから特に要望のあったもの
(4)外国で新たな規制がかけられたこと等の理由により、早急に指針値策定を考慮する必要があるもの
(5)主要な用途からみて、万遍なく網羅していること
(6)主要な構造分類からみて、万遍なく網羅していること。

TITLE:シックハウス(室内空気汚染)問題に関する検討会中間報告書−第8回〜第9回のまとめについて

DATE:2005/10/28 17:21
URL:http://www.mhlw.go.jp/houdou/2002/02/h0208-3.html

資料1
文部科学省規制 「学校環境衛生の基準」の改訂について(通知)       www.mext.go.jp/b_menu/houdou/16/02/04021302.htm

ホルムアルデヒド及び揮発性有機化合物(両単位の換算は25℃)

(ア)ホルムアルデヒドは、100μg/?(0.08ppm)以下であること。
(イ)トルエンは、260 μg/?(0.07ppm)以下であること。
(ウ)キシレンは、870 μg/?(0.20ppm)以下であること。
(エ)パラジクロロベンゼンは、240 μg/?(0.04ppm)以下であること。
(オ)エチルベンゼンは、3800 μg/?(0.88ppm)以下であること。
(カ)スチレンは、220 μg/?(0.05ppm)以下であること。

学校環境衛生の基準(H16年2月10日改定)より

資料3
国土交通省規制 改正建築基準法に基づくシックハウス対策について 
www.mlit.go.jp/jutakukentiku/build/sick.html

  1. 規制対象とする化学物質
    クロルピリホス及びホルムアルデヒドとする。
  2. クロルピリホスに関する規制
    居室を有する建築物には、クロルピリホスを添加した建材の使用を禁止する。
  3. ホルムアルデヒドに関する規制
    1. 内装の仕上げの制限
      居室の種類及び換気回数に応じて、内装仕上げに使用するホルムアルデヒドを発散する建材の面積制限を行う。
    2. 換気設備の義務付け
      ホルムアルデヒドを発散する建材を使用しない場合でも、家具からの発散があるため、原則として全ての建築物に機械換気設備の設置を義務付ける。
    3. 天井裏等の制限
      天井裏等は、下地材をホルムアルデヒドの発散の少ない建材とするか、機械換気設備を天井裏等も換気できる構造とする。

改正建築基準法に基づくシックハウス対策について
2003年11月28日

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